カフェラァテ・カプチノの奇妙なアウトプット

アウトプーットゥゥーーーッ!!

チーズはどこへ消えた?(スペンサー・ジョンソン 著)

人生を切り開く、一歩踏み出す、コンフォートゾーンを抜け出す、、、

 

そんな勇気を与えてくれる有名な一冊。

 

スニッフとスカリーとヘムとホーのシンプルな物語。

そして、それを伝え聞いた人々の学びや考え。

 

この本を読んで自分自身はどう感じたか。

そして、今の自分はどうで、今後どう行動したいのか。

それが何より大事だろう。

 

 

自分で作り上げている想像の恐怖の方が、現実よりずっと酷い。

 

 

というわけで、

それじゃあ早速ゥー!

 

1.登場人物


【2匹のネズミ】

スニッフとスカリー。

言い方は良くないが、単純なモノの見方。単純な頭脳。

、、、本の中でそのように表現されているからそのまま書いているだけ。

この「単純さ」が大事で、それを象徴するための「ネズミ」なのだろうか。

スニッフとスカリーにもそれぞれ特徴があり、違いがあったが、

そこまで大きな差ではなく、気にしないでおこうと思ったよね。

 

【二人の小人】

ヘムとホー。

複雑な頭脳と人間らしい感情。色々な考えがいっぱい詰まった頭。

つまり、人間の象徴。人間と小人の違いは分からないが、小人ってくらいだから人間なんだろうな。いや、チーズばかり食べる、チーズしか食べなくても生きていける人間なんていないから、人間ではないのだろうな。

 

ま、どっちでもいいや。

 

 

2.ネズミたちと小人たち


ネズミたちと小人たちは、とある大きな変化に直面することになる。

そして、その変化への対処の仕方にそれぞれで大きな違いがある。

ネズミらしい対処法と人間らしい対処法。

 

ネズミたちは物事を単純に捉えて上手く対処し、

小人たちは物事を複雑に捉えて上手く対処できない。

 

それらはどちらが良い、どちらが正しいとかではないのではあるが、

殊に「物事が変化している時は単純なやり方をした方が良い」と、著者の友人であるケネス・ブランチャード博士という人はこの物語を読んで結論付けている。

変化に対して、本書では、単純に、シンプルに、素早く対応することを推奨している。

 

また、カフェラァテ的にも自分の人生を振り返ったときにそうである方が圧倒的に多かったと思う。

 

変化に直面したとき、

自分が変化しなければならないと思ったとき、

勇気を出して踏み出さなければならないと思ったとき、

いかに自分が小人たちのようだったか、

ネズミたちのように振舞えていればと、何度思ったか。

 

人間は単純さと複雑さのどちらも併せ持っているが故に、どちらにも転ぶ。

自分次第でどちらにも転べるのであれば、どちらに転ぶ?

転びたい方に転べるか?

 

やはり人間は複雑だ。

 

 

3.チーズ・ステーションC


ネズミたちと小人たちが、やっとの思いで迷路の中のチーズ・ステーションCを見つけたところから物語は始まる。

 

 

そして。。。

 

 

安心しきって、将来安泰。

 

このチーズ・ステーションCを見つけるためにどんだけ苦労したと思ってるんだ、

俺達にはこれを未来永劫堪能し続ける権利があるんだ、

 

と思いながら過ごしていたそんなある日、、、

 

突然、チーズ・ステーションCからチーズが消えた。

 

チーズはどこへ消えた!!??

えらいこっちゃ!!

 

となるのである。

 

まあなんか分からんでもない事ではある。

自分自身においても、社会においても。

盛大な変化が突然訪れる。

そして決断が迫られる。

 

ネズミたちと小人たちに、その瞬間は突然訪れた。

 

 

4.それぞれの対応


ネズミたちは、実は毎日変化や状況を調べていた。嗅ぎまわっていた。

そりゃあもうネズミらしくね。

そして、チーズがだんだん少なくなっていることに気付いていた。

 

そりゃあ毎日食べているのだから少なくなるだろう、調べなくても分かるだろうとは思ったけど、そういうことではない。そいういう野暮な話ではない。

ここで言いたいのは、周囲の変化に敏感であること、敏感でいようとすることが大切だ、

ということなんだね。

 

だからネズミたちはチーズが無くなっても驚かず、状況の変化に対応すべく、何の躊躇いもなく新しいチーズを探しに出かけた。

ネズミは単純だからね。

 

一方、小人のヘムとホー。。。

彼らは毎日の変化に気が付かなかった。変化に気付こうとさえ思っておらず、このチーズ・ステーションCのチーズは当然のように未来永劫存在し続けるものと確信していた。

安心しきっていた。自分たちにはその権利があると思い込んでいた。

そしてだんだんと怠惰になっていっていた。

 

だから。

 

チーズが無くなって呆然とした。途方に暮れた。

これからどうすればいいか分からず、チーズ・ステーションCを調べ直し、本当にチーズが無くなってしまったのかを確かめ続けた。

不安と失望を抱え続け、事態を「検討」し続けた。

 

傍から見たらあほらしく感じる。

調べ直す、、、?確かめ続ける、、、?事態を検討し続ける、、、?

いやいや、そりゃあ無くなるでしょうよ、と。

毎日食べてるんだから、と。

未来永劫あり続けるものなんて無いんだから、と。

なんであり続けると思ったの?、と。

 

だけど。

自分に置き換えたらどうだろう。そういうことはないだろうか。

 

いや、ある!!

 

わかっているのに、無意味だとわかっているのに、

何をどうしたら良いか分からないから、違うことをするのは不安だから、

今のこの状況をもう一回整理して、

メリットとかデメリットとかを整理して、、、

原因は、、、他の人の意見は、、、シミュレーションしてみて、、、リスクは、、、何か認識を間違っているのかも、、、本当は、、、あーだったらこうで、、、こうだったらあーで、、、

まあ、このままでいいでしょ、このままの方がいいでしょ、

 

とりあえず。。。

 

他のところに新しいチーズを探しに行くことを恐れ続けた小人たちと、

新しいチーズを見つけることしか考えていなかったネズミたちとの差は広がり続けた。

 

 

5.ホーの変化


しかし。

ホーはだんだん気付いてきた。

 

ホーは変化に対応するべく、自分たちが変わらなければならず、変わる勇気を持たなければならないことに気付ける人物だった。

対してヘムは、いつまでも怖がり続け、変化を嫌い続ける人物だった。

 

同じように見えた二人の小人の間には、実は大きな違いがあったのだった。

 

ヘム

『新しいチーズを探しに行っても、無かったらどうする?どこかにあったとしても、それを見つけられなかったらどうする?』

 

ホー

『物事は変わる。それが人生。自分たちも変わらなければいけない。』

 

だぁがしかし、だがしかし。

 

やはりそんなホーも、チーズが無くなってしまった状態にすら、いつの間にか慣れていて、新しいチーズは見つけられないだろうと思い込み、探しに出掛けることに不安になっていた。

チーズのないチーステC(急に略すよね)でさえ居心地が良いと思っていた。

 

 

6.恐怖


恐怖が役に立つこともある。

「このままだと事態は悪化する」という恐怖は行動を促す。

ただし、恐怖が大きすぎると何も出来なくなる。

 

『もし恐怖が無かったら何をするだろう』

 

ホーはこのように考えて行動を起こした。

行動を起こしながらも何度も不安に駆られたホーの葛藤をここに記そう。

きっとカフェラァテ自身の葛藤でもあると思うから。

 

『後れを取っても、何もしないよりいい』

『今は望ましい状況ではないかもしれないが、チーズが無いままでいるよりずっといい。自分で何とかしようとしているのだから。』

『何が起きているのか、変化に備えていたら、チーズが無くなったことに驚くことはなかっただろう。』

『新しい方向に進めば、新しいチーズが見つかる。』

『この先には何がある?』

『何もない?』

『危険が待っている?』

 

ホーは

「恐怖のせいで悪い方に考える。恐怖がなければすることをする。」

との決意で先に進んだ。

 

まさに自分も陥るであろう葛藤。陥るというべきか、必ず通らなければならない道というべきか。

 

恐怖と希望と後悔の中で揺れ動く感情。

新しい行動・チャレンジ・先の見えない道を進むときの気持ち。

誰しもがこのような感情を抱えながら見えない道にチャレンジしていくのだろう。

自分だけじゃあないんだよね。

そして、その行動は間違いじゃあないんだよね。

 

 

先に進むにつれて、ホーはどんどん愉快な気持ちになっていった、らしい。

『恐怖を乗り越えれば楽な気持ちになる』

ことを悟ったのだった。

「失ったものではなく、手に入れるもののことを考え続けた」という。

 

とても大切な考え方だろう。

過去、失ったもの、後悔、、、ではなく、

未来、これから手に入れるもの、希望、、、

 

反省はするが、後悔はしない。

成長はするが、自己嫌悪には陥らない。

 

分かってはいるが、難しい。

難しいけれど、とても大切。

 

みんなそう。

 

みんなにとっても難しいこと。

ホーにとっても難しいこと。カフェラァテにとっても難しいこと。

 

みんなにとっても大切なこと。

ホーにとっても大切なこと。カフェラァテにとっても大切なこと。

 

成長し、人生を切り開く上で、避けては通れないこと。

 

 

7.ヘムはどうしてる?


ホーは新しいチーズステーションを見つけたが、誰かに先に食べ尽くされて空っぽだった。

 

『古いチーズに早く見切りをつければ、それだけ早く新しいチーズが見つかる』

 

ホーはかなり前向き人間、、、前向き小人になったね。

後悔ではなく反省し、失ったものではなくこれから手に入れるもののことを考えるようになっている。

 

成長している!

 

そしてホーは、一度ヘムのところに戻った。

 

『新しいチーズは好きじゃあない。ような気がする。慣れていないしね。あのチーズがいいんだよね。』

 

誰のセリフか。ホーのセリフ?

 

まさか。

 

当然、ヘムの言葉。

 

ちょっと重症。

さすがに重症だよね。でも、自分もこんな風になっていることがあるのかもしれない。

いや、あるだろうね、きっと。自分では気付いてはいないだけで。

客観視、反面教師とはまさにこのこと。

本当に気を付けなければならないよね。

 

そんなヘムを置いて、ホーは再び出発した。素敵な気付きと共に。

 

『チーズを手に入れることが自分を幸せにしてくれるわけじゃあない。今やっていること(「チーズを探しに出かけていること・未来を切り開く行動をしていること」とカフェラァテは解釈した)が楽しくて、好きなんだ』

『実際は想像するほど悪くはない。自分で作り上げている想像の恐怖の方が、現実よりずっと酷い。』

 

 

8.チーズ・ステーションN


そしてついに。

 

ホーは「チーズ・ステーションN」を見つけた。

そこには新しいチーズがあり、あのネズミたち、スニッフとスカリーもいた。

でっぷりとしたお腹で。

 

ホーは思った。

変化を恐れていた時、古いチーズの「幻想」にしがみついていた。

自分が変わるには、「自らの愚かさ」をあざ笑うことが必要だ。

 

自分の愚かさに気付けるか。そこが重要だろう。

 

ホーがスニッフとスカリーから学んだこと。

  • 人生は常に単純だということ。スニッフとスカリーは事態をどこまでも分析したり、物事を複雑にしたりはしなかった。
  • 状況が変わってチーズが消えたら、自分たちも変わってチーズを探しに出かければいい。

 

人間は、いつの間にか無意識に物事を複雑にしてしまう。仕事も、私生活も、家族や趣味や遊びでさえも。

状況が変わったら、自分も変わる。変わらなければならない。

 

変わればいい。

 

シンプルなこと。

 

そしてホーは考えた。

『人は変化に対応することが出来る』

『恐ろしいことばかり考えて、我を失ってはいけない』

物事を簡潔に捉え、柔軟な態度で、素早く動くこと。

それが大事。

 

『最大の障壁は自分自身の中にある』

 

まさに

 

『俺の敵は、だいたい俺です』

 

っていう南波六太の名言中の名言を思い出したよね。

 

そういえばなんかホーは六太スニッフとスカリーが日々人にすら思えてきたよね。

 

そして、宇宙兄弟にヘムはいないんだ!!

 

 

まだ途中までしか読んでないから実際のところは知らんけど。

 

まあ、別にヘムが悪いってわけではない。

今更だけど、正解があるわけではないから。

人それぞれだから。押し付けるものでもないから。

 

ただ、ヘムであるよりホーでありたいと思う人々、思う場面が多いのは事実ではないだろうかと思うわけだよね。

 

『新しいチーズがどこにあるか』

を常に考えること。

『その時点ではそう思えなくても』

 

常に変化の必要性を意識し、変化しようとし続けることが大切だということだね。

仕事でもプライベートでも何でも。

変化を嗅ぎつける、変化に対応する、変化を起こす、変化する、そんな習慣を身につけることが必要だということだね。

 

 

9.フォロー


物語の最後に、恐怖への考え方についてのフォローが書かれている。

 

「恐怖をおろそかにしてはいけない場合もある」

「恐怖が、本当に危険なことから遠ざけてくれることがある」

 

ただし、

それが本当の危険なのか、それともただ単に自分が変化を恐れているだけなのか、

見極めなければならないという困難なミッションでもある。

 

最後の最後にどっちやねんって話でもあるが、

その恐怖は一体何なのか、その恐怖の本質は一体何なのか、

きっと自分自身が一番わかっているはず。

 

また、

『変化を楽しもう』という言葉が出てくる。

 

ホーはしょっちゅうそこらじゅうの壁にいろんな名言を書きつける癖があるのだが、

その名言の中の一言。新しいチーズを探す旅の最後に気付いた、大事な考え方。

 

ただカフェラァテが思うのは、

楽しもうと思って楽しめるものではない、ということ。

やってみて、結果楽しかったりはするんだろうけど、

やる前は「楽しかったらいいな」くらいにしか思えない。

 

むしろ、「新しいことをやる・始める」ことに恐怖や不安を感じるものだろう。

それでも「無意味に恐れているだけなんだ」と気付いて、

まずはやることが大事。楽しさってものは、きっとその後についてくるもの。

そしてその経験を通して、「新しいことをやる・始める」ことに慣れてきて、怖くなんかなくて楽しいんだと知って、何回も始められるようになる。

そしてどんどん成長していく、ってことになるんだろう。

 

意志力と行動力。

 

この物語は、人間の永遠の課題とも言えるこれらの壁をぶち破るためのヒントを与えてくれる、シンプルな物語なのだろう。

 

 

10.ディスカッション


本の最後に、この物語を聞いた人たちのディスカッションの様子が描かれている。

 

高校時代のかつてのクラスメートの集まり。

この中のとある一人の人物が、その他のクラスメートたちにこの物語を話して聞かせる、というのが本書のそもそもの設定。

そして、それを聞いた後にみんなでディスカッションしている内容が最後に描かれる。

 

いかにもアメリカドラマっぽい、面白いかどうかは別にしてユーモアな雰囲気に溢れ、なんとなくキラキラして、そしてくどい掛け合い。

 

その中から印象に残った言葉や考え方を抜粋しようと思う。

 

【ネイサンの言葉】

『変化に反応し、適応しようとするより、もっと良い事がある。それは、出来るうちに自ら変化を起こすこと。自分で自分のチーズをなくしてしまうべき。』

 

確かに!と思ったね。

あらゆる意味で環境を変えるということが、自分が成長する一番の方法って言うからね。

そうやって変化への適応力を日頃から高めていくべきだし、そうすればいつか強制的な変化が訪れても、いつもの事のように対応できるだろうね。

でも、なかなか難しい。超ストイックじゃなきゃあ、なかなか出来ない。

それでも小さなことからそんな変化を自分自身に対して自分で起こしていくべきだろうし、それが人生を充実させる秘訣なのかもしれない。

 

 

ベッキーの言葉】

『変化は本当に人を新しいより良いところに導いてくれるのね。その時点ではそうは思えなくても。』

この後に続くのは、ベッキーの息子が親の仕事の都合で強制的に転校しなければならなくなった時のエピソード。初めは転校に後ろ向きだった息子が、前向きに変化する話。

 

これも思い返せば、いろんな場面で自分自身でも経験してきた。

自分から起こした変化、否応なしに起こさせられ巻き込まれた変化。

 

初めはネガティブに受け止めていたとしても、

意外と何ともないって思ったり、意外と前よりええやんって思えたり、あれがあったから今があるって思えたり、成長できたって思えたり。

 

まぁプラスの面ばかりではないけれど、やる前に自分が思っている事なんてほとんどあてにならない。

変化に対応することでしか人は変われない。成長もない。

誰しもが身をもって知っているだろうことを再認識させられた。

 

 

【マイケルの言葉】

マイケルこそ、高校のクラスメートにこの物語を話して聞かせた張本人。

マイケルは自分の会社の人達にこの話を聞かせた後に、元クラスメートにもこの話をした。

いわば、

チーズはどこへ消えた?」の伝道師、

とも言うべきか。

 

こうしてこの物語はさらに伝え広げられていくのだろう。。。

 

『(会社の人達は)みんな変わったよ。ヘムのようだと思われたくなかったんだ。取り残されたくないと思ったんだ。』

 

理由はそこか!?

まあそれだけではないと思うけど、本書にはそれ以上の事も書いていなかったような、、、

 

カフェラァテ自身もヘムではなくホーのようでありたいとは思うのだが、別にヘムのような人がいてもいい。それは人それぞれだし、個性だし。

どう思われたいとか思われたくないとか、そんなことはどうでもいいんじゃあないだろうか。そんな同調圧力を生み出すような物語として、この物語を捉えるべきではないと思うんだよね。

 

大切なのは、自分がどうしたい・どう在りたい、という自分で自分自身を見る視点じゃあないだろうか。

本当にとても難しく、そんな視点の中にも結局「自分が人からどう見られるか」っていう要素がどうしても入ってきてしまうんだけど、出来るだけそれを度外視して自分を見つめることが本当にとても大切だと思うし、

それを手助けしてくれる物語としてこの物語を受け止めたいと、カフェラァテは思う。

 

 

ジェシカの言葉】

自分の腕時計に目をやって、

『そろそろこのチーズステーションを出て、新しいチーズを見つけた方がいいみたい。』

みんな笑い声をあげ、さよならを言って帰っていく。。。

 

ナイスアメリカンジョーク!

使わせていただきます!!

 

、、、、って、絶対通じないわな、、、

 

 

てなわけで、

決着ゥゥーーーーッ!!